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紗羽「ちょっと田中ー!」 田中「はい」

引用元: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350291378/
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 17:59:09.28 ID:L27r6ehn0

田中「なんだよ?」

紗羽「は? 今なんて?」

田中「く……な、なんでしょうか」

紗羽「よろしい。口のきき方には気を付けること」

田中「はい……わかりました」

紗羽「よし。じゃあ、この鞄持って行ってくれる?」

田中「えっ、でもお前チャリじゃ……」

紗羽「お前?」

田中「さ、紗羽さまは自転車通学では?」 ピクピク

紗羽「今日、雨降ってるから電車なの。何のため思ってるの?」

田中「はい」

紗羽「わかったら、ちゃっちゃと傘をさす!」

田中「了解です……」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:01:13.22 ID:L27r6ehn0

紗羽「後で来夏と和奏も来るからね」

田中「えっ」

紗羽「当たり前でしょ。あ、もしわたしに雨がかかったら、一滴につき一発殴るからね」

田中「んな無茶な!」

紗羽「口答えするの?」

田中「……すみません」

紗羽「わかればよろしい」


 ――――


来夏「あ、紗羽おはよー」

和奏「おはよう」

紗羽「おはよ。今日、雨酷いねー」

田中「……おはよう……ございます」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:04:14.80 ID:L27r6ehn0

和奏「ん? 来夏、何か聞こえなかった?」

来夏「さあ? あたし、下衆の声は聞こえないから」

田中「……」

紗羽「早く行こっか。電車乗り遅れちゃうよ!」 タッ

和奏「そうだね」 タッ

来夏「りょーかい!」 タッ

田中(あぁ……走ったら……)


 ――――そして学校にて。


来夏「とーちゃーく!」

和奏「思ったより余裕で着いたね」

紗羽「……20と……4……いや、5かな?」

田中「ゼー……ハー……ゼィ……」
   (4人分の荷物を持ってのダッシュはキツすぎ……)


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:08:36.24 ID:L27r6ehn0

和奏「何が?」

紗羽「ねえ、和奏、来夏。なんか、ストレス溜まらない?」

来夏「あー。溜まる溜まるー! なんか、暑苦しいのが近くに居る気がするんだよねー」

紗羽「でしょー? こういう時、なんかむしょーに八つ当たりとかしたくない?」

和奏「でも、どうするの?」

紗羽「ほら、ここにちょうど良いサンドバックがあるでしょ?」

田中「え……?」

来夏「ああ! でも、良いの?」

紗羽「うん。雨粒の分だけ殴っていい約束だから」

田中「そんな……全員の荷物持ってそれは無理だろ!」

和奏「それじゃ、遠慮なく」 ドコッ!

田中「うぐぉっ!」

来夏「何汚いツバ飛ばしてんの?」 ゲシッ!

田中「うぐぅっ!!」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:11:40.01 ID:L27r6ehn0

紗羽「あんたの口から出される雑音を、わたしの耳に入れないでくれる?」 ズボッ

田中「ふぐもが!?」

来夏「あっはっは。シューズ食べるなんて、気持ち悪い趣味だね」

和奏「変態」 ゴスッ

田中「ふぐぐっ!」

紗羽「……なに、その反抗的な目は」 グリグリ

田中「うぐぐ……」

来夏「……あれ? あれあれ? ちょっと紗羽、見てよ」

紗羽「ん? ……うっわ。引くわー」

和奏「どうしたの?」

来夏「ほら、ここ。膨れ上がってる」

和奏「うわぁ……女子三人に殴られて興奮してるってこと?」

紗羽「筋金入りの変態じゃん。キモイ!」 ドカッ!

田中「ふぐっ!? う……」

ドサッ


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:14:39.35 ID:L27r6ehn0

来夏「あらら。興奮したまま気絶しちゃった」

紗羽「股間蹴り上げられて昇天した、の間違いじゃないの?」

和奏「クズだね」

紗羽「ま、こんなの放っておいて早く教室行こっか」

来夏「そうだね」

和奏「ふん……」

田中「……ぅぅ……」 







ウィーン「さて、画面の前の諸君。何故、大智がこんなごほ……ンンッ!」

ウィーン「こんな拷問みたいなことを受けてるか、教えてほしいところだろう」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:18:38.57 ID:L27r6ehn0

ウィーン「……うんうん。そうだね。説明は任せてよ!」

ウィーン「とはいっても、理由は簡単なんだ」

ウィーン「ここに、たまたま! 偶然! そう、紛れもなく自然の摂理がごとく!
      まるで木の枝から離れたリンゴが、真下に落ちるように、当然のこととして!」

ウィーン「僕たち合唱部の拠点、音楽準備室に仕掛けたカメラがある」 バァz__ン!!

ウィーン「ちなみに仕掛けたのは僕だ。配置も存在も僕しか知らない」

ウィーン「そのカメラがたまッッたま、捉えたこのVTRを見て頂ければ、全て納得いくと思うんだ」

ウィーン「それは、ご覧いただこう」

ポチッ




――――数日前の音楽準備室

紗羽「あー、もう最悪ー!」

来夏「帰り際に通り雨なんて、聞いてないよー」

和奏「みんなビショビショだね」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:21:04.50 ID:L27r6ehn0

紗羽「はー。制服って乾かすの面倒くさいんだよねー」

来夏「ま、とりあえずは体操服に着替えようよ」

和奏「そうだね。寒いし」

プッ プッ ……シュルリ。パサッ

来夏「……毎度毎度思うけど」

紗羽「ん?」

来夏「紗羽、何を食べたらそんなに大きくなるの?」

紗羽「はぁっ!?」

和奏「確かに……大きいよね。かなり」

紗羽「わ、和奏も結構じゃない?」

来夏「いいや。紗羽の場合は、全てが出過ぎ! お腹以外!」

和奏「不公平だよね」

紗羽「って言われても……」

来夏「ちょっとぐらい頂戴よー!」

紗羽「んな無茶な!」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:24:12.60 ID:L27r6ehn0

和奏「……揉めば、貰えるかも」

紗羽「へっ!?」

来夏「和奏ナイス! それだよ。ほれほれ、ちょっとよこしなさーい!」

紗羽「ちょ、ちょっと二人とも……」

ガラッ

田中「はー。ひっでー雨だぜ、ったく……」 カチャカチャ

紗羽「え?」

来夏「ん?」

和奏「は?」

田中「…………あ」

田中「わ、悪い!」

ズルッ!

田中(うおっ!?)




ズッデーーン!!


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:28:03.12 ID:L27r6ehn0

田中「……いたた……わ、わり……」


田中「いっ!?」


来夏「……」

紗羽「……」

和奏「……」

田中「……えっと……その……」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:29:39.64 ID:L27r6ehn0

――――それは紛れもなく偶然だった。言い訳のしようもないToLOVEるだった。

雨に濡れた田中は着替えようと、替えのシャツが置いてある音楽準備室に足を運んだ。
もちろん、下校時刻ギリギリなので校舎内には誰もないと踏んでいる。
肌にくっつく衣服と一刻も早くおさらばしたくて、ベルトを外しながら戸を開けた。

しかし、残念なことに。
運命的に、自動的に、物語のストーリー的に、彼は着替え中の女子三人と鉢合わせてしまったのだ。

もちろん、紳士な田中は慌てて部屋を後にしようとする。
だが、それは叶わない。
結城の性を持つ某主人公のような、あまりにもあり得ない物理法則がその場に働く。

脱ぎかけのズボンに足を引っかけた田中は、足を滑らせて三人の所へ身体ごとに突っ込んでしまう。
その際、和奏の足をひっかけ転ばせ、来夏のブラジャーを右の指に通し抜き去り、紗羽の谷間へ挟むように左手を突っ込んだ。

そう。今、田中は……! 田中大智は!!
和奏の股間に顔をつっこみ、来夏のブラを握り締めつつ、紗羽の豊満な胸部脂肪(おっぱい)を手のひらに包んでいるのだッ!
どんな動きをすればそうなるのか。そこは触れてはいけない。


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:33:31.17 ID:L27r6ehn0

来夏「ねえ、田中」

田中「は、はい!!」

和奏「ぁんっ!?」

紗羽「……これはもう、擁護のしようがないよね」

田中「い、いや。これは偶然だから! 事故だ事故!!」

和奏「ふぁ……! ちょっ……田中、しゃべらな……んんっ!!」

紗羽「いいから。ちょっと顔をどけて」

田中「はい……」 モゾッ

紗羽「ひゃっ!? な、何どさくさに紛れて胸揉んでんの!? さいてー!」

田中「だ、だってこうしねーと動けないだろ!!」

来夏「とか言いつつ、あたしのブラを握り締めないでくれる?」

田中「違うって!」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:35:52.94 ID:L27r6ehn0

紗羽「田中」

田中「は、はい!」

紗羽「正座」

田中「はい」

来夏「ブラ返して」

田中「あ、はい」

和奏「ん……。」 モジモジ

紗羽「さて」

田中「はい」

紗羽「言い訳は聞かない。手段は問題じゃないから。
   とにかく、わたし達にとんでもないことをしたという結果だけがあればいいの」

田中「はい」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:39:21.63 ID:L27r6ehn0

来夏「どうする、紗羽?」

紗羽「そうだね。例えば、このことを学校に言ったら……田中どうなる?」

和奏「普通に考えれば、停学ぐらいにはなるよね」

紗羽「うん。で、田中って、確かこの前バドミントンの推薦受けてたでしょ?」

田中「はい」

紗羽「ま、それも間違いなく取り消しだよね」

田中「そっ、それは困る!」

紗羽「喋るな」

田中「はい」

紗羽「……ねえ、田中」

田中「……」

紗羽「返事ぐらいしなさい」

田中「はい」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:42:20.71 ID:L27r6ehn0

紗羽「どうしてほしい?」

田中「え?」

紗羽「一応ね、偶然性は認められないこともないからさ。すこーしは、可哀相だと思う気持ちあるんだよね」

田中「じゃ、じゃあ!」 パッ

紗羽「何喜んでんの? 許してあげるとは言ってないんだけど」 クスッ

田中「はい」 

紗羽「……うん。決めた」

紗羽「田中、しばらくわたし達の奴隷ね」

田中「え」

来夏「つまり、体よく使っていいってこと?」

紗羽「うん」

和奏「例えば、夜中に起きて喉乾いたから水を持ってこいとか頼んで良いの?」

紗羽「うん。とにかく気のすむまでは、それだから」

田中「そんな……」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:45:18.47 ID:L27r6ehn0

 ――――

ウィーン「と、言うわけなんだ。わかったかな?」

ウィーン「事故の贖罪としては重い気もするよね。
     大智も少し気の毒だが、彼は基本的にMなところがあるからね。むしろ良いと思う」

ウィーン「勝手に事情を知っている僕は、安全圏でのんびりジュースでも飲みながら観察させてもらうよ。ははっ」

ウィーン「あ、ちなみに、このVTRは僕のお宝コレクションになっている。良いだろう? あげないよ」

ウィーン「では、大智のうらやま……重罰を引き続きご覧ください」



――――放課後の音楽準備室

紗羽「あー、肩こった」

田中「……」


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:45:43.87 ID:k6t8Mgws0

田中いいなー


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:47:11.51 ID:LQHgJVUX0

なんだご褒美か


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:48:13.00 ID:L27r6ehn0

紗羽「こら」 ポイッ

田中「いてっ」 ビシッ

紗羽「肩がこったって言ってるでしょ」

田中「はい」(ペン投げなくても……)

モミモミ トントン モミモミ

紗羽「……田中」

田中「はい」

紗羽「手つきがヤラシイ。やっぱやめて」

田中「なっ!?」

紗羽「もういいから。どっかいって」

田中「……はい」

ウィーン(さりげなく女子の柔肌に触れられるなんて、羨ましいよ大智!)

ウィーン(……次におまえは「ウィーン居たのかよ」と考える)


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:51:17.77 ID:L27r6ehn0

来夏「田中―!」

田中「はい」

来夏「ジュースこぼしちゃったから、片付けといて」

田中「はい」

田中(えっと、雑巾雑巾……)

来夏「何してんの?」

田中「え?」

ガシッ ベチャッ

来夏「早く掃除してよ。舐めとってさ」 グリグリ

田中「うぐぐ……」

ウィーン(足蹴にされているが、あの角度は間違いなくスカートの中が見えているはず!
      来夏はいかんせん身長が低すぎるせいで、パンチラチャンスが異様に少ない!
      それを! それを! くぅう! 何色なんだい!? 後で教えてね、大智!)


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:54:27.65 ID:L27r6ehn0

和奏「田中」

田中「ふぁい」

和奏「終わったら、ドラに餌あげといて」

田中「え。じゃあ、坂……和奏さまの家に?」

和奏「良かったら、ついでにうちでご飯食べてく?」

田中「え、いいのか?」

和奏「ま、ドラと同じものだけど。一緒に部屋の掃除もお願いね」

田中「……」

ウィーン(といいつつ、和奏の部屋に合法的に入れるだなんて!
      下着は僕のと合わせて2セット奪っておいてね!)





田中にとって、こんな毎日が続いていた。


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 18:58:01.05 ID:L27r6ehn0

――――とある日の田中家。

田中「あー……疲れた」 ボスッ

田中(……何させられたっけ、今日は)

田中(今日の朝の迎えは坂井で……荷物持たされて、一緒に登校)

田中(学校ついたら、沖田の宿題見てやって)

田中(宮本に購買でパン買わされて……食べ残し渡されて……)

田中(ああ、食堂の席取りもさせられたな……)

田中(沖田が手を使うの面倒だからって、飯を食べさせたり)

田中(もういらないって、坂井に飲みかけのジュースを、無理やり口に放り込まれたり)

田中(放課後は、荷物持ちって女子三人と買い物に連れていかされたり……)

田中(その後は喫茶店……。あんまり好きでもねーケーキ買って食わされたり……)

田中「散々だ……」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:01:17.61 ID:L27r6ehn0

田中「……」

田中(なんで、俺ばっかり……)

田中(そりゃ、不用意な俺も悪かったけど……)

田中(……負けっぱなしってのも、癪だしな)

田中「…………」

田中(……やり返すか)

田中(そろそろ、いい加減に許されてもいいはずだ)

田中(待ってろよ……!)



―――― 一方で、喫茶店に残った三人

紗羽「……もう田中、家に着いたかな?」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:04:00.74 ID:L27r6ehn0

来夏「だと思うよ」

和奏「ちゃんと帰れたかな?」

紗羽「大丈夫でしょ、身体だけは丈夫そうだし」

来夏「そっか」

和奏「……ところで、いつ許してあげるの?」

来夏「んー……なんか、タイミング逃しちゃった感じするよね」

紗羽「ホントは、もうそこまで怒ってないんだけどね」

和奏「私、いい加減可哀相になってきちゃったんだけど……」

来夏「あたしもー。最初はなんか良い様に使えて面白かったんだけど」

紗羽「なんだかんだ言って、色々と付き合いあったからねぇ……」

和奏「明日からは、もう普通にしてあげない?」

来夏「そうだね。今さら謝るもなんだか恥ずかしいし、普通にするだけで良いよね」

紗羽「うん。そうしよっか」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:07:01.08 ID:L27r6ehn0

 ――――そして次の日

田中(今日の迎えは宮本だ。さっそく何かしらやってやる……!) グッ!

来夏「おはよー、田中」

田中(……あれ、なんか……普通?)

来夏「? どしたの? 早く行こうよ」

田中「あ、ああ」

来夏(……普通に普通に)

田中(敬語じゃなくても、別に怒らないのか)

来夏「最近、合唱練習も大変だよねー」

田中「ああ」

来夏「歌う時に踏ん張るのって、意外と大変でさー。もー、最近足がパンパンになっちゃって」

田中(……これだ!)


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:10:09.08 ID:L27r6ehn0

田中「来夏さま」

来夏「へ?」

田中「疲れているのでしたら、どうぞこちらへ!」 ビシィッ

来夏「こちらへ、って……背中? おんぶってこと?」

田中「ええ、来夏さまの御身足を疲れさせるわけにはいきませんので!」 キリリッ

来夏「い、いや。この年でおんぶはちょっと……」

田中「御気になさらず!」 ハクシンッ!

来夏(……んー……まぁ、これぐらいは良っか。やりたいって言ってるんだし……)

来夏「じゃあ、お願い」

田中「はっ!」 サッ

グイッ

来夏(わわっ、思ったより高い!)

田中「じゃ、行くぞ。ちゃんと掴まってろよ」

来夏「う、うん」


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:13:15.08 ID:L27r6ehn0

テクテクテクテク

来夏「……」

田中「……」

ヒソヒソヒソヒソ

来夏(うっわああああ!! なんか、すっごいみんなが見てるぅうう!!
   そりゃそーだよねぇ! 制服着た男女が早朝からおんぶで登校とか、ありえないもん!)

田中(ははは!! すっげえみんなが見てるぜ!! 恥ずかしかろう、宮本!
   こういうのは、する方よりされる方のが目立つんだよ!!)

来夏「あ、あの……田中。もう、いいから」

田中(なに? まだまだ足りないぞ俺は。)

田中「気にするなって。これぐらい。大事な部長が、ここで倒れられても困るしさ」

来夏「田中……」

田中「だから、安心しろよ」 ニコッ

来夏「う、うん」

来夏(もしかして、本当に気遣ってくれてるのかな……?)

田中(くくく。宮本の真っ赤な顔……作戦は大成功みてえだな!)


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:16:43.48 ID:L27r6ehn0

 ――――学校到着

来夏(まさか電車内でもおんぶとは思わなかった……)

田中(他の生徒にもこれで存分にアピールできただろう。へへっ)

来夏「……ありがとね。田中」

田中「え? あ、お、おう」(お礼? 何で?)

来夏「そ、それじゃ!」

タタタタ……

来夏(あー。なんかすっごい心臓ドキドキしてる。恥ずかしかったから……だよね。うん)

田中(……今になって恥ずかしくなったか? まぁいいさ。なら効果は十分だし)

田中(さて、次は……)




――――昼食時、食堂にて

和奏(お昼、どうしようかな……。さっき来夏にお菓子貰っちゃって、お腹空いてないんだよね)


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:19:47.34 ID:L27r6ehn0

和奏(お弁当も、今日は持ってきてないし。食べないで、みんなと話していればいっか)

田中「……ん? 坂井、飯はどうしたんだ?」

和奏「え? ああ、今日あんまりお腹空いてなくて」

田中(……これは、前の沖田と同じパターンか? ってことは、坂井のやつ、ダイエットしてると見た)

田中(させねーぞ、そんなことは! わざわざ、こうやって食堂で席確保してんだ! 無駄にはしねえ!)

田中「もしかして、体調悪いのか?」

和奏「ううん。本当に大丈夫だから」

田中「いや、大丈夫じゃねーよ。飯食えないって、結構重大な問題だろ?」

和奏「そんな大げさな……」

田中「大げさじゃない。……あー、よし。今日は俺が奢ってやるからさ、ちゃんと飯食えよ?」

和奏「え? そんな、良いよ!」(だから、食べられないってば!)

田中「……坂井。よく聞いてくれ」

和奏「へ?」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:22:38.86 ID:L27r6ehn0

田中「俺さ、本当にいつもお前に助けられてんだ」

和奏「そ、そうなの?」

田中「だって、合唱なんて今まで中学校のコンクールでしかやったことねーし。
    本気で取り組んでた人の指導なんて、受けたこともないからさ」

田中「素人相手にも、ちゃんと面倒見てくれるのがさ、すげー嬉しかったんだ」

和奏「……」

田中「だから、そんな大事な部員が、今ここで体調崩されたら困るんだよ! 俺だけじゃない、みんなだって!」

田中「……もう、沖田の時みてーに。一人で抱え込んでほしくねーんだ」

和奏「……そうだね」

田中「体調管理も、立派な部活動の一つだぜ? なんなら、俺が調整メニューでも考えてやろうか?」

和奏「い、いいよ。別に」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:24:47.57 ID:L27r6ehn0

田中「とにかく、今からなんか消化に優しいもん持ってきてやっから。待ってろよ」

和奏「……うん」

タッ

田中(かかったな! 消化に良いもんってのは、総じてカロリーが高い!)

田中(坂井、お前のダイエットは今ここでおしまいだ! はっはっは!)


和奏(あんな真面目に、私のこと考えてくれるなんて……)

和奏(田中って意外と……)




 ――――放課後、音楽準備室

ガラッ

田中「……あれ、沖田だけか?」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:28:05.79 ID:L27r6ehn0

紗羽「うん。来夏は会議があるって。和奏は進路相談に行ってる」

田中「ウィーンは補修だし……。まぁ、待ってりゃ来るだろ」

紗羽「そうだね」

田中(……願ってもいないチャンス! 誰にも気づかれずに、沖田に復讐ができるじゃねーか!)

田中(何をしてやろーかなー。このじゃじゃ馬によぉー!)

紗羽「……」 パラリ

田中(……と思ったけど、ここじゃあんまり動きもねーしな……)

田中(……どうすっか。チャンスを無駄にするわけにはいかねーし……)

田中(何もないなら、何かアクションを起こせばいいだけか)

田中(……さっきから読んでる本は……英語か)

田中(英語じゃうまく釣れるもんも釣れねーしなぁ……)

田中(……まー、何かしてみっか)


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:30:41.26 ID:L27r6ehn0

田中「沖田」

紗羽「んー?」

田中「英語やってんのか?」

紗羽「うん。ちょっとね。不安だから」

田中「そっか」

紗羽「うん」

田中「……じゃ、ここでクイズだ」

紗羽「え?」

田中「この○の中に文字を入れて、読んでください……っと」カキカキ

田中「ほい」

『S○X』

紗羽(……英語覚えたての中学生か)


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:33:32.97 ID:L27r6ehn0

田中(な、ど、動揺すらしない……? こんな、あからさまなセクハラなのに!)

紗羽「田中」

田中「はい」

紗羽「キモイ」

田中「あ、アイドントキモイ!」

紗羽「邪魔しないでくれる」

田中「はい」

紗羽「……」 パラリ

田中(うーん。流石に幼稚だったかな……)

田中(というか、宮本も坂井もそうだったけど。なんか昨日までより、全然いつも通りだ)

田中(敬語つかわなくても怒らないし……普通に会話してるし……)

田中(もしかして俺、許されたのか?)


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:36:16.29 ID:L27r6ehn0

田中(……いやいや、沖田のあの冷たい目を見る限りじゃそれはないよな。うん。)

田中(さて、じゃあどうするか……)

田中(……あ、あれは、ウィーンの小道具か)

田中(よし!)

田中「なあ、沖田」

紗羽「ん。」

田中「そういえば、ウィーンにさ。小道具出しておいてくれ、って頼まれてんだ」(嘘だけど)

紗羽「うん」

田中「あいつなら届くんだけど、俺じゃ届かないからさ。手伝ってくれねえか?」

紗羽「……どれ?」 パタン

田中(よし、かかった!)

田中「あの棚の上。俺、椅子支えてやっから、沖田が取ってくれねーか?」


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:38:38.88 ID:L27r6ehn0

紗羽「なんで?」

田中「俺たちそこまで身長もかわらねーし。だったら、下を支えるのは、力のある男の方がいいと思ってさ」

紗羽「……まあいいけど」

田中「悪いな」


ガタガタ ガタン スッ


紗羽「えっと、これー?」 ガサゴソ

田中「ああ。それと、もう少し奥にも入ってないか?」

紗羽「奥ー?」

田中「似たような箱があるはずなんだけど」

紗羽「えー? 箱ー? どこだろ……」

田中(ま、そんなのあるわけないけどな。そのまま覗き込んでてくれよ)

田中(その間に、俺はお前のスカートの中を覗き込んでやる) ソー……


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:41:08.79 ID:L27r6ehn0

紗羽「……」 ハッ!

紗羽(……あれ、もしかしてこの体勢だとスカートの中見えちゃう……?)

紗羽「!」 ピクリッ

田中(まずい! 気づかれた!?)

紗羽「田中、絶対上見ないで」 バッ!

グラッ

紗羽「よっ……?」

田中「沖田!?」

紗羽「ふわぁ!?」

田中「くっ!」 ガバッ!

紗羽「え?」

ガシッ!


ドッシャーン!!


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:44:00.28 ID:L27r6ehn0

田中「…………」

紗羽「……た、田中……?」

田中「……痛つ……」

紗羽「だ、大丈夫?」

田中「……っと……。ふぅ。そりゃこっちのセリフだ。ケガ、ないか?」

紗羽「う、うん。ちょっとすりむいちゃったけど……。田中は?」

田中「別に大したことねーよ。思ったより、お前軽かったしな。抱きかかえても余裕だったし」

紗羽「なっ……」

田中「立てるか?」 スッ

紗羽「……ありがと」 グッ

田中(あぶねー。ケガさせるつもりはなかったんだけど……)

田中(お、怒ってる……か?) チラリ

紗羽「……」 ジーッ

田中(ああー。あの眼は間違いなく怒ってる! やべぇ……)


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:47:18.19 ID:L27r6ehn0

紗羽(田中もかなり痛かったと思うんだけど……。身を呈して守ってくれるなんて)

紗羽(あー! 今ここで全部、謝っちゃいたい!)

紗羽(ところなんだけど……)

ガラッ

来夏「おいーっす。遅れてごめんねー!」

和奏「あれ、どうしたの。田中も紗羽も。ケガしてるけど」

田中「ああ……これは……その……」

紗羽「田中がさ、ウィーンの小道具取れっていうから、椅子持ち任せてたんだけど」

紗羽「全然頼りにならなくって、バランス崩して落ちちゃったんだよね」
    (そこを抱きかかえて、守ってくれたけど)   

田中「悪い……」

来夏「ふーん」

紗羽「……でさ、ちょっと二人に提案なんだけど」

和奏「なに?」



紗羽「田中の奴隷期間……延長しない?」


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:49:37.05 ID:L27r6ehn0

田中「えっ」

来夏「え? ……ああ。うん。いいね!」

和奏「う、うん。実は、私もそれを後で言おうかな、って思ってて」

紗羽「なーんだ。みんな良いなら、文句ないよね? た・な・か?」

田中「……うぅ。わかったよ……」(今回は、俺にも非はあるしな)

和奏「じゃ、さっそく。今日は一緒にボイストレーニングね」

田中「え?」

来夏「あ、ちょっと和奏。今日はあたしが指導する日なの! 朝、そう決めたよね?」

田中「えっと……」

紗羽「その前に、このケガどうしてくれんの? ちゃんと責任取ってくれるんだよね?」

田中「その……あー、もう!」

田中「わかったから。全部つきあってやっから。順番に頼む!」(もうどうにでもなれ!)

和奏・来夏・紗羽「「「はーい♪」」」


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:52:27.56 ID:L27r6ehn0

<ほら、早くおいでよ

<ちょっ、宮本ひっぱんなって!

<田中はこっち!

<坂井? なんで正座して、おいでおいでしてんの? それ関係なくね?

<なんかココも打ったみたいだから、手当お願い、田中

<ちょっ、沖田!? なんで制服脱いでんだ!?

<田中―

<田中?

<田中ぁ!

<アーモウ……ホントニ……

<ワイワイ キャーキャー

<……


――――

――



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:55:08.96 ID:L27r6ehn0



――

――――





「……ふぅ」

「やあ、みんな」

「設置したカメラを取りにこようとして、イチャコラ空間にうっかり入りこみそうになった……」



ウィーン「僕だよ!」 キラッ☆



ウィーン「まさか、こんなことになるなんて……まったく、大智は幸せものだね」

ウィーン「邪魔するのもアレだし。今日は帰るとするよ。前田敦博はクールに去るぜ」


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:57:57.86 ID:L27r6ehn0

<ちょっと田中、どこ触ってんのー?

<わ、わざとじゃねーって!

<良いから、早くこっち来てよー

<はいはい……。



ウィーン「…………」


パカッ

カチカチ

プルルル

ガチャ


ウィーン「あ、もしもし。田中家のを使って、壁殴り代行をお願いします」




おしまい


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 20:00:11.90 ID:L27r6ehn0

以上です。分かりづらい場面が多かったようで、ごめんなさい。


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 19:59:32.99 ID:k6t8Mgws0

乙!


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/15(月) 20:05:09.00 ID:9HogB8KL0

乙!!


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